レポート:6月の寺子屋でした&ウィリージャンプについてちょびっと(2019年6月)

雨が心配されましたが珍しく天気予報が当たって無事に開催できた6月の寺子屋でした。

午前2名、午後3名の計5名。
それぞれたっぷりじっくり取り組みました。

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最初、準備体操のあとにウォーミングアップの課題をするのですが、午前は『8の字』と『ホッピング(ラインホップ)』、午後は『8の字』『障害物一本橋』を。
参加された方の顔ぶれを見ながら決めています。

『障害物一本橋』では、段差などに“合わせずに” ただ踏みつけていくようにして、進んでいく自転車と自分の位置をずらさない=自転車と一緒に進んでいく感触を覚えます。

『ラインホップ』もホップの際に自転車を前後に動かしたりせず、速度にタイミングを重ねて上下に柔らかく動く練習です。

『8の字』でも同じなのですが、自転車と身体の進む速度に差ができるとその速度差を埋めるために強くグリップを握る必要が出てきます(参考→「加速」と「身体と自転車のズレ」)し、強く握った手は地面からの力(身体の重さ・慣性の反力)を強く受けてしまい、疲れますし筋肉を多く稼働している状態からは素早く動くことが難しくなります。

まあグダグダ書きましたけど、自転車と一緒に進む感じを掴む練習をしましたよってことです。

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さて、この日は、トライアル/ストリート系の自転車の方が集まったので、内容もそっちに偏りました(笑)

今回2回目の方は、いろいろとご自分で練習してきたことの復習と発展で、ジャックナイフターンや、マニュアル、パラレル、ウィリージャンプなどたくさん。

それぞれにテクニックの動作の理由と解説、感触と感覚の補正などを行いました。
なぜそのテクニックが成り立つのか、またどういう感覚なのか、どう意識して動くと結果(テクニック)に近づくのか、などの説明と実践ですね。

自転車のテクニックというのは、自転車を動かそうとするよりも、その上に乗っかってるライダーの身体をどう移動・変化させるかを考えた方が楽にできます。

そんなことを話の中心に据えつつ、一つづつご本人が課題としていることを練習しました。今後の課題も含めてかなり身につけていかれたと思います。

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この日、要望が多かったのが「ウィリージャンプ」でした。

5人中4人が練習するってなかなかないです。。。
僕も手本としてたくさん跳んだのでちょっと疲れました(笑)

ウィリージャンプは、はじめは『立ちコギウィリー』を覚え、その後に前輪をあげて『段差からのコギ降り』という順に練習してもらいます。

その後、上の写真のように段差下に目標物を置き、そこまで後輪が届くように最後のひとコギでぴょんと跳ぶ練習。

その後に、平地から低い段差に跳び乗る→だんだん高くしていくといった順序。

ここまでの練習では、逆足からコギ始め&前輪上げ→利き足コギ&ジャンプという二段階でのウィリージャンプ。
ポイントとしては、跳ぶために身体を低くしたまま逆足ペダルをこぐこと。そのためには、同じく逆足のコギで前輪を高くしないこと。

ある程度の高さまではこのままの形で登ることができます。

ところが、今回はより高いウィリージャンプをご所望の人も。

より高いウィリージャンプをするときには、コギのタイミングと役割を変えます。

最初のウィリージャンプでは、最後のひとコギを跳ぶ力に使ったのに対して、より高いウィリージャンプではコギのほとんどを前輪をあげるために使います。

動画で見比べるとこんな感じ。

一つ目が最初に段差降りなどから練習したもの
二つ目がより高く跳ぶ時のもの
見れない時はこちら→https://youtu.be/6uOMk6MpfSI

バニーホップの前輪あげる部分にウィリージャンプ(こぎ)を足したようなイメージ。

身体を低く保ったまま、ペダリングとハンドルの引きによって前輪を引き起こし、前輪を上に動くよう仕向けたら身体を素早く跳ね上げて高く跳ぶ感じです。

連続写真で動作を追っていくとこんな感じ。

  • 大きく下に沈むために身体は高い位置からスタート
  • 逆足踏み下ろし&頭をハンドル上に落とす
  • 頭の高さを変えないまま、後ろへ移動開始
  • ハンドルを引きながら、ペダルを前に向かって踏み出し、前輪あげるきっかけに。頭はまだ低いまま
  • 前輪が上むきの力を得るまでペダル前向きキープ
  • 『最後のひとコギ』の反力を利用しつつ両足で身体を上に跳ねあげる
  • 身体の伸び(跳ね上がり)だけでまずは跳び、そのあとに自転車を引き上げ
  • 後輪が段差の上から着地するように置きに行く(なので実際には段差ギリギリよりも高いところまで跳ぶイメージが必要)

ポイントになるのは、最後に身体が跳ねる瞬間まで身体(とくにアタマ)を低くキープすること。

物体が同じ距離を移動する際、ゆっくりよりも速い方がその力が大きくなりますよね。なのでゆっくり跳ね上がるよりも素早く跳ね上がった方がより上むきの力が強くなるわけです。

でも、前輪をあげようとして、どうしても頭が高くなり背中が起きてしまうんですよね。そうすると、前輪が上がってきたときにはすでに身体は上に向かって浮き始めてしまい、せっかく低くした力が逃げてしまいます。

これは、今回の参加者さんだけではなく、高さがアタマ打ちになっている方の多くに見られるポイントです。

で、これはペダリングの方向を考えることで補正することができます。
特に利き足ペダリングの回転の頂点の通過時点で前向きにペダルを踏み出せれば、腰は自然と後ろの低いところに位置することになります。
腰が高くては『前向き』には踏めませんからね。

この『ペダルを後ろから踏む(蹴り出す)』というのは、他の前輪をこぎ上げながらのテクニック(パラレル・ダニエルの最初コギあげる時)などで使うので、普段からちょっと意識してみるといいかもしれません。

ペダリングと前輪の上がるタイミングや角度については、自転車によって変わってくるので注意が必要です。特に現在のトライアル競技用車などは違いが顕著。

また、今回の段差は60cmとそこまで高くないので逆足スタートですが、段差が高くなれば利き足スタートで行います。その場合は、助走スピードもペダリングのスピードも身体の動作スピードももっと速く行います。

あと、今回は後輪着地(ダニエル)で練習していますが、これはこっちの方がかっこいいから(笑)と、身体の遅れが気にならないためです。
この先には、段差の上に両輪同時着地や前輪からの着地などに発展させていくといいですね。その場合にはこぎ方やそのタイミングがまた変わっていくことになります。

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寺子屋は、そのレッスンの進行方法から小学生などの参加はあまりオススメしていません。
コーチである僕は参加者さん一人一人を順番に回っていくので、1人(もしくは保護者さんと一緒に)練習 or 休憩しないとならない時間があるからで、たぶんそうした時間に耐えられなくてつまらなく思うんじゃないかと。

それでも大丈夫だということで参加してくださる方もいて、その中にはとても長いおつきあいとなっている方もいます。

身体の成長過程を長い間見ていると、身体の成長や体格の変化などによって自転車もポジションもコツも意識も次第に変わっていきます。

今回もステムを交換したのに合わせてハンドルポジションもチェック&変更してより望むことがやりやすいようにしてみました。

またダニエルなどのフォームについても体格に合わせて、様々なテクニックに繋げていけるような形にシフト。
って簡単に書くけど、いくつか指示を出しただけでできるようになったのはすごいなぁと思います。

っていうか求められるレベルだだいぶ高くなってきたので、僕も新たにいろいろと準備しておかないとならないなぁ。。。

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そういえば、新たに僕と同じフレームを手に入れて持ってこられた方がいて、乗りやすいって言ってもらえて嬉しかったですね。(写真撮り損なった・・・)

もう10年以上前に生産終わってるのに未だにネットオークションなどで良い値段で取引されてるっぽく、こういうテクニックを楽しめるバイクの需要はある程度あるんだろうなぁと。
まあ信用のあるメーカーのものっていうのもあるんでしょうけどね。

またどっか作ってくれませんかねぇ。。。

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ということで、久しぶりにだらだらとレポートを書きました。
だらだら書くとストレスなくて気分爽快です(笑)

今回は、トライアル/ストリート系ばかり集まった『寺子屋』ですが、マウンテンバイクテクニックの初歩からでも対応します。というか得意分野です。

次回の開催は7/7(日)の七夕ですよ。

皆さんのご参加をお待ちしております。

ではまた。