『ふつうのスタンディングを覚える手順』という短い動画をアップしました。
これまでにスタンディングに関する動画は作っているのでいまさらな感じもしますが、この動画の終盤の「平地でスタンディング」はこれまで動画にしそびれていたので改めて全体の流れを紹介する形で入れ込んでみました。
動画でのペダルスタンスですが、普段とは逆のペダルスタンスで行なっています。
僕が、初心者気分に近づけるようにそうしているだけなので、これから練習される方は得意なスタンスでどうぞ。
また、「ペダルスタンスに対してハンドルをどちらに向けるか問題」ですが、特に定まってなければひとまず動画と同じようにしてみると視覚イメージが役にたつと思います。
僕自身は、動画とは逆で覚えましたししばらくそのように教えていましたが、「ブレーキスタンディング」をよく使うようになってからは動画のような形になっています。
(ブレーキスタンディングの動画はこちら)
要するに、ハンドルはどちらに向けても身につけることができるってことですね。
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今回紹介しているスタンディングでは、ペダリングによって進むことと、一瞬ブレーキで止めて「止まった状態」を利用して退がることを利用しています。(他の力も利用しています)
シンプルな「ブレーキスタンディング(動画はこちら)」と違い、車輪が回って位置が変わる分の「慣れ」が必要ですが、身につけてしまえば疲れにくく長く継続するのも楽です。
スタンディングのわかりやすいコツ(目に見えるフォーム)として、
- ハンドルはできるだけ大きく方向を変える
- 前足(特にひざ)をすっと伸ばして立つ
腰を落とすと、左右のひざ関節を制御する分することが増える - 同時に、前足から力を抜き、「かかと」をドカンと落とす
そのままへそから下の重さをどっかり乗せる感じ- 頭を高い位置に置き、前タイヤを見下ろす
- 腕もできるだけ伸ばしてしまった方が楽
伸ばしたままハンドルに真上から頭と肩の重さを載せる
などなどが挙げられます。
地味な分細かいことがたくさんあるのですが、最終的には身体の位置が動かず、自転車が身体の下で細かくバランスを調整している状態になります。
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平地で止まるために大きく回りながら「ブレーキ→戻る」のところでは、「ハンドルを切り返さない」方が早く身につけられるようです。
前タイヤの向きを変えると倒れる方向も変わってしまい、バランスを調整する方向も変わってしまいますからね。
一つの方向で慣れた後は、スタンスをそのままでハンドルの向きを逆にして練習し、両方できるようになると、どんなところでも使えて便利です。
「戻る」時には、一旦ブレーキをかけた前タイヤに身体を「預けて」一瞬耐え、その反動(揺り戻し)で身体を退きブレーキを離します。
「預ける」は、前タイヤに身体を「寄せる」とイメージしてもいいかもしれません。
慣れないうちは、この「身体を預ける」がうまくできなかったり忘れてしまったりしまいがち。意識して大きな動きから試し、だんだんと小さな動きになっていくまで焦らず繰り返すと良いと思います。
少しでもバックしたらオッケーくらいの気楽さがあるといいですね。
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最後の「平地」以外のより詳細なことは、以前公開したこちらの動画でよりクドクドしく説明していますので、もうちょっと詳しく見たいという方はどうぞ↓↓
「平地部分」だけありません
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スタンディングは、「(自分よりも)自転車を動かそう」という意識でいると、その感覚をつかみにくく、とても疲れてしまいます。
そのような場合に多いのは、ひじやひざを曲げて「身体を低く構える」姿勢。これは、無意識に身体を移動させないで「自転車を動かそう」としていると思われます。
意識的に姿勢(関節角度)を微調整し続けたり、その関節角度を保持し続けるのは難しいですしとても疲れてしまいます。
腕や脚を伸ばしている方が、身体から自転車のそれぞれの接点までの距離が一定にな理ますし、複数の支え(腕・脚)の長さが同じであれば、自転車とカラダの位置関係がわかりやすく安定します。
同時に関係の変化を感知しやすくなります。このスタンディングではサドルに座らないので、自転車と身体の位置関係が崩れやすくなってますよね。それを補うわけです。
なかなかうまくいかなかったりすぐ疲れてしまう方は、ちょっとこんなんで良いの?ってくらい腕や脚を伸ばして高い位置から自転車を下に置くくらいの意識で行うと良いかもしれません。
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スタンディングは、トライアル的なことをしない限り、できなくてもそんなに困ることはないので、他の合間にでもちょっとづつ慣れていく感じで身につけるくらいで良い考えています。(トラック競技などで使うこともありますが、固定ギアでは少し勝手が違う)
ですが、今回の動画の「ペダルトルクで立つ」や「退がって戻る」の部分などに慣れておくと、ちょっとバランスを崩した時の対応に差が出ることがあり、まあ時間がある時とか空き時間に少しづつ身につけていったら良いのかな、と思います。
最初はとても疲れると思いますので、ご無理のないようにしてくださいね。
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それではまた。