考える:「大きく後ろに跳ぶ」の手順と解説

 ちょっと前にSNSとか凸凹支局にアップした短い動画↓(解説なし)

 ジャックナイフから入って『後ろに大きく跳ぶ』です。

 昔々は、友達と飛距離を比べて遊んだりしました。
 あんまり意識せずにやってたのだけど、たぶん元は前の投稿で紹介した『technic of Ot Pi』でやってたのもあったかと。→このシーン(YouTube)

 トライアルのシーソーバランス(前と後ろを交互に浮かせてバランスをとる)からの発展形みたいな遊びテクニックで、直接的に山を走る時に何か役にたつなんてことはありません。
 使い道といったらアブバカ の戻り跳びの初歩練習とか……トライアル的には段差上り失敗した時に戻るリカバリーとか?

 ですが、前と後ろのタイヤそれぞれに対して力をかける感覚や、前後に大きく体を動かすというスキルと感覚を身につけるには役に立つので、興味ある方はどうぞ。

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■ 『大きく後ろに跳ぶ」手順と解説

 「ジャックナイフから入る」(=動作の最初がジャックナイフから始まる)と、トライアル系テクニックでありがちな「最初の『静止』が定まらない」という悩みがなくなるので、だいぶとっかかりやすくなると思います。

 動作の順序は

  1. ゆっくり助走
    ハンドルふらつかない程度でゆっくり
    速いとバランス崩しがち
  2. ジャックナイフ
    両方同時にブレーキ→最後の着地まで継続
    前タイヤに上から乗る感じ
  3. 後ろタイヤ着地→前タイヤをアップ
    ジャックナイフで前方の高い位置にあるカラダを、後方下に移動し、ハンドルを後ろへ引いて前タイヤを浮かせる
  4. 頭から[後ろ上]に跳んでから「頭を前に入れる」
    前タイヤが浮くのに合わせて頭から上&後方に向けて伸び上がる。
    伸び上がるのと同時に、ハンドルを腰骨に引きつける
    & 頭を前に入れてバイクを「水平」に誘導
  5. 後ろタイヤをお尻よりも後ろへ着地することを大切に
    空中にいるうちにペダルを後ろへ押して、バイクを後ろへ送り込む

以下、それぞれについてもうちょっと説明していきます。

[1.] 助走・ハンドルふらつかない程度にゆっくり

 助走が速いと後ろタイヤが上がり過ぎたりして動作が不正確になったり、テンポが崩れたりしやすいと思います。

[2.] ジャックナイフ・前タイヤ接地点を「上からしっかり顔で見る」

 ブレーキは、一気に両方かけます。
(その後、跳んで着地するまでかけっぱなし)

 頭から接地点の真上の高い位置に移動して、しっかりと前のタイヤにカラダを預ける感じにします。
 この時、出来るだけ顔の正面で真下(タイヤの接地点)を見る。

 上の写真では、頭(顔)が前に出ているものの、腰はあまり前に移動していないのが確認できますね。
 この最初のジャックナイフで「腰が前(ハンドル近く)に移動」すると、そのあと後ろに動く時に「上半身の移動」や「跳ぶために下に屈む」が小さくなりがちです。

[3.] 後ろタイヤ着地→前タイヤを浮かせる動作

 ジャックナイフからの後ろタイヤが着地→前タイヤを浮かせる時は、カラダを大きく後ろへ移動させ、この移動でハンドルを後ろへ引くことで前タイヤを浮かせます。

 コツは、ハンドルを引く時。
 この時、おしりはずっと後ろへ移動を続けるのですが、
 後ろタイヤが着地してから上半身を起こし顔&肩で後ろへ引く感じ。

 上半身でハンドルを引く時には、おしりも一緒に後ろへ移動します。
(タイヤをブレーキでロックしている時の動きで、マニュアルなどではここの感じがちょっと違います。)

 後ろへ退がりきっても、そのまま足を踏ん張り「カラダ全体が後ろへ倒れる」感じにし、前タイヤが浮かせます。

 (ブレーキロックでの)前後の動きは、前から動く時は『頭』から、後ろに動く時は『頭&おしり』から動くように意識すると大きな動きになると思います。
 ブレーキによってタイヤが回転しない状態では、それぞれのタイヤを浮かせるときには接地タイヤがその接地点を移動(更新)しなくてはならず、より大きなカラダの移動が求められます。

[4.] 頭から[後ろ上]に跳んでから「頭を前に入れる」
[5.] 後ろタイヤをお尻よりも後ろで着地地することを大切に

 前タイヤが浮き出したら、それに合わせるように頭から [ 後ろ&上 ]に伸び上がって跳ねます。
(この時、ずっとタイヤの上面を見ていると姿勢が安定して跳ねることができます)

 アタマから上に伸び、ハンドルを身体に引きつけると、その位置は「腰から下」になりますので、カラダが思い切りよく伸びれているかの目安になります。

 ここでハンドルを身体に引きつけると同時に『頭を前に入れる」動作をします。
 「顔を前タイヤにぶつけにいく」イメージも可。

 後ろタイヤが浮いた瞬間、足の付け根(股関節)から身体を折り、頭を前に入れることで身体に回転する力が生じ、その力は足を通じて後ろタイヤをさらに後ろへ運ぶことができます。

 タイヤが浮いてから頭を前へ動かす動作を始めても間に合わないので、実際には、上に伸び上がると同時に頭を前に入れる準備をする感じです。

 この『頭を前に入れる』動作によって生まれる力に乗せて、さらに『ペダルを足で後ろへ送る』と、よりしっかりと後ろタイヤが後ろへ押されやすくなります。

 ここまでが、きちんとできればとりあえず前と後ろのタイヤが水平で着地できます。
 反対に、これができないと、後ろタイヤだけが早くに着地してしまい、勢いが良すぎると後ろへひっくり返ったリするので、いきなり大きく跳ぼうとしないで、少しづつから始めると良いと思います。

 大きく飛ばない場合は、「ジャックナイフ→前タイヤを浮かせる」まではあまり変わりません。
 ただ、前タイヤを浮かせてから頭が伸びる方向を「真上に伸びる」くらいにして『前後タイヤを水平に着地する』ことだけに集中します。
(この場合はそんなに頑張って頭を前に入れる必要はありません)
 この方法だと、自転車半分くらいの後退量になると思います。

 リバース(フェイキー)につなげる時は、後ろタイヤがおしりよりも後ろへ着地するイメージはそのままに、後ろタイヤが着地したらブレーキを離しリバースに入ります。
 ほんのちょっとだけ後ろタイヤが先に着地する感じだけど、前タイヤが高いままブレーキを放すといつだったかの後頭部強打事件みたいになるので注意です。

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 最初にも書いたように、特に実用性のあるテクニックではないのですが、その動作要素の一つ一つはいろんな場面で使いますので、覚えておいて損はないと思います。

 取り急ぎ今回はこんな感じで。

 ではでは。