雑記:懐かしのMTBビデオなどのこと(2022..4.6 記)

 ちょっと前にアップした『土手(堤防)でジャンプ』する みたいな感じで遊んでいたり、それを動画を撮ったりする時、昔見ていたビデオが頭の中に浮かびます。
 昔といっても90年代初めから真ん中くらいまでの物。本当に昔。
(DVDすらなくて、すべてVHSビデオテープの時代)
 僕にとっての「自転車でなんかやって遊ぶ」ことのイメージが未だにその頃のままなのかな。

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 僕が、土手とかじゃなくていわゆる『ダートジャンプ』を飛ぶようになったのは90年代半ばも過ぎた頃。

 その頃、MTBビデオ『Chain Smoke』や『HAMMER TIME』の影響や、USAで『X Games』の開催が始まり日本でもBSとかで見られるようになって、その影響もあってかジャンプする人や場所が増えて(個人的観測範囲)僕も改めて『きちんとしたジャンプ』を飛ぶようになった気がする。

『CHAIN SMOKE()』(FOX RACING公式チャンネル)
ショーン・パーマーが日本MTB界で知れ渡った

 懐かしくなって検索してみたら、YouTubeに『Chain Smoke』がFOX RACING公式でアップされてた。いま見ても面白い。
 たぶん、90年代の下り系ライダーに見せたらみんな懐かしがると思う。

 このビデオの中で、Tim Hallの家の広い裏庭の大きなダートトレイルが出てきて、それ見てスコップを手に取った人も多かったように思う。
 僕もよくわからないで友人の土地で土を盛りながら、ディグだったりジャンプだったりロールだったりをいろいろ試してた。

 

 『HAMMER TIME』は、Eddie ROMANによる映像で、バカバカしく勢いのある映像が楽しい。
 MTBのライダーもいるのだけど、Eddieの友人のBMXライダー達がMTBに乗った映像がたくさんある。

Eddie Roman’s “Hammertime”
(vimeoにEddieのアカウントがあった!!)

 改めて見比べると、『Chain Smoke』が「MTBシーンを演出する」ビデオとするなら、『Hammmertime』は「ライディングにスポットを当てたビデオ」だったのかな、と。

 それにしてもこうして改めて見ると、機材的な「言いわけ」が一切通用しない。BMXライダー達乗ってるのはみんないわゆる普通のMTBだからね。

 

 僕は、それ以前からBMXのビデオもよく見てて、同じくEddieの『RIDE ON』とかも楽しく見てた。
 「シーン(scene)」よりも「ライディング」自体に惹かれるのはこの頃からかも。

Ride On

Eddieの著名BMX3作品は2016年にDVDで再販されてる(現在庫不明)
モトクロスインターナショナル|『DVD AGGROMAN / HEAD FIRST / RIDE ON』
http://ride2rock.jp/products/32082/

 Eddieの映像では、日本だったら怒られそうな場所(たぶん向こうでも怒られる)でのライドも多いのだけど、その分身近に感じたし「そこにあるもので遊ぶ」感じがいまでも好きなんだなと思う。

当時の映像を今見ると時々「ヘルメット被ってないなー……」なんて思ってしまいますが、それはそういう時代だったということで。
 ヘルメットはかぶろうね。頭打つと痛いよ(最近ぶつけた

ちなみに同時期の海外では、1991年にUCIがロード競技でヘルメットを義務化しようとしたら選手がボイコットして見送られた[1991 パリ-ニース]って時代。そのくらいヘルメットに忌避感があった時代。
UCIのロード競技で義務化されたのは、2003年のレースでの死亡事故以降となる。

MTBは走る場所の関係で割と初期からヘルメット被ってたようです。(創始者たちは被ってなかったっぽいけど)

 ただ、映像が好きで影響を受けたからってそっちに進むとは限らないわけで、僕はやっぱりトライアルをしていたし、その後もクロカン・ダウンヒルなどはそれなりに嗜んだりもしながらもBMXにはちょろっと乗ったくらい。MTBでのジャンプはそれなりにずっとしてるんだけど。

 「見て楽しく好きなもの」と「どっぷり浸かるもの」の間には実は距離があると思うし、それはそれでいいんだと思っています。

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 一方、90年代初頭の日本のトライアル界隈では『technic of OT Pi(1991)』が大はやり。
 みんなが映像中で使われてた「チモバヨ(Chimo Bayo)」の「Así me gusta a mi」を知ってた時代。

『technic of Ot Pi』
(Otのサイトで紹介されてたのでたぶん公式)

 映像では、トライアルのテクニックを使った(競技に限定されない)ライディングがたくさんあって、現在ではわかりにくい感覚かもしれないけど『トライアル=競技』のイメージから少し方向転換したように思う。

 僕がトライアル競技に出場するようになったのは92年。
 もともと日本での自転車のトライアルは「オートバイトライアルの練習用」として入ってきていたので、そのテクニックを使って遊ぶことはあってもあくまで傍流で「競技することが前提」という空気を感じてた。

 静止状態から高く跳ぶテクニックが広まっていったのもこの頃からで、この次にテクニック的変革がやってくるのは「前刺し」じゃないかな、と個人的には思う。
(それまでは機材の変化によってのライディングの変化の方が大きいと思う)

 また、Hans Reyはこの頃すでに多くの映像に出ていて、当時トライアルとMTB(というか自転車一般)を繋いでいたような存在だったと思う。
(既出のHammertimeにも出演してる)

Hans Reyの公式チャンネルから

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 全体的に思うことだけど、これらの映像では、ライダーはなにを教える訳でも語るわけでもなく、ただライディングからそれぞれのいろんな「楽しさ」が滲み出てればオッケーな感じになってて、まあ実際それでいいんだよな、と。

 ライダーが楽しそうにライディングしてるのを眺めてるだけで楽しいし和む。

 最近のはどうなんだろう。あまり見てないから、またみてみようかなーと思ったりしました。

 それでは、また。

やったことのなかった「フットブラント」
Eddieの映像見てやってみたけど難しくて
けっこう練習してもこんな感じ。