考える:『土手?でジャンプ』した時に考えたこと(2022.3.26 記)

 先日、堤防の斜面(土手?)を使ってジャンプする動画をアップしました。

ただ飛んでる

 『土手?』としているのは、この堤防はコンクリでマス目ができているから。

 斜面と平面の境は、土や草によってなだらかになっていて、比較的スムーズに斜面に入れます。
 いつも遊んでたら、そのうちに土がいい感じに削れてくれるんじゃないかと若干の期待もしています。そうなってもすぐ下にコンクリートがあるので、堤防自体にはダメージがないはず。

 気軽に行けるダートがなかった頃は、こうして堤防の斜面や土手を利用して飛んでいる、そこだけ草が生えなくなってラインができたりしてるの思い出して「懐かしいなー」なんて思いながら飛んでいました。

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 さて、久しぶりにこうした「斜面」で飛んでみたら、どうもイメージ通りに飛べません。
 動画のように、飛んだ後に何らかのメイクをする場合には、ジャンプの「ふわっと」感が若干でも欲しいのですが、どうやっても「身体で飛び上がってる」感じになってしまうのです。

 飛び出し面(アールやリップ)がそのまま飛ぶようにできているダートジャンプなどとは違うんだなと改めて思い知らされ、その差について考えたりもしたので書き記しておきます。

 

 ジャンプ台は、飛び上がる面のアール(曲面)が、進入スピードや飛距離などに応じて飛びやすいように作られます。(計算だったり、経験だったり)
 ダートジャンプの飛び面も曲面で作りますし、さらにそこで何度も飛んでいるうちにタイヤの面への圧や摩擦によって固められたり削られたりし、スムーズに飛べる『面』が出来上がります。(土手などにできるラインも同様です)

 この曲面を走ると、進んできた勢いを徐々に上向きに変化させ、その端では距離や高さなど目的にあった角度となって発射されます。

 自転車の場合、前後に二つのタイヤがありますから、前タイヤが曲面を抜けて「(曲面による)上向きの変化」が得られなくなっても、後ろタイヤはまだ曲面上にあり上向きへの変化を続けている状態になります。
(この時点で焦って身体を伸ばして跳んでしまうといわゆる「リップを使い切る」ことができないと言われる状態になります)

 うまくジャンプを跳ぶためには、この「前タイヤ通過したあと、後ろタイヤが通過するまで」に後ろタイヤをキチンと走らせながら前タイヤの角度を維持しつつタイミングよく伸び上がる(飛び上がる)ことが大切で、さらにそのために前タイヤが端に差し掛かる前にその動作の準備をすることが必要になります。

 

 助走面からリップまでの高さが同じ「ジャンプ面」と「斜面」があった場合、その飛び出し角度は違っています。

 ですから、飛び出し口(リップ)が曲面と斜面の場合では、飛び出す方向と身体の動作が違うということになります。

 曲面でのジャンプ(上図・下)の場合、前タイヤが端(リップ)を通過後、後ろタイヤも曲面に持ち上げられるため、それに対応するように前後のタイヤが発射角を維持するように動きます。

 ですが、斜面の場合は前タイヤを通過後に後ろタイヤは持ち上げられるものの、曲面ほどには持ち上げられません。
(その持ち上げられ方は、曲面は「加速度運動」、斜面は「等速運動」のイメージ)

 ですから、斜面なのに曲面でのジャンプのような動作(身体の伸び)をすると、前タイヤを発射角より持ち上げるようになってしまう上に、のびあがる方向と発射角との間に「差」が生じ、思ったように飛んでくれないことになります。

 この二つの「差」は、より角度の浅い斜面の方が動作の感覚的に大きくなるように思います。

 この時の僕の場合、曲面でのジャンプのイメージが強く、その動作のまま「斜面」で飛ぼうとしていました。
 結果、前タイヤを引き上げる&上に伸びあがる動作によって「飛ばされる(浮く)」ではなく「自ら飛び上がる」ような感じになっていたようです。
(「のびあがる動作」と「タイヤが持ち上がる角度」の差によってバイクの飛距離を相殺している)

 この場合の自分の修正ポイントとしては、

  • 曲面で飛ぶ時に比べてあまり前タイヤを引き上げず「より前に出る」ように動く
    (飛び出す軌道に合わせる)
  • 持ち上げる力が曲面に比べて弱いので、進入スピードを意識的に上げる
    (斜度の変化によって持ち上げられない分、発射速度によって滞空時間を増やす)

の二点でした。

 その結果が、最初にアップした動画のような感じで飛ぶようになりました。
(ジャンプの着地が、上の連続写真よりもずっと奥になっています)

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 上の方でも書いたように、以前はこうした斜面などを利用して飛ぶことが多かったのでそちらが動作イメージの基本にありましたが、あちこちにジャンプやパークができてそちらに慣れてしまい曲面で飛ぶことに慣れきってしまっていたようです。

 また、この場所では、コンクリートの斜面に土が載っている状態です。
 よって、リップ付近だけが「斜面」であり、その直前までは「曲面」なので、僕も持ち上がるタイヤの感じに騙され、最初は「なんで飛べないんだろ?」と悩んでしまいました。

 ということで、とてつもなく細かいことではあるのですが、細かいことだけに知ってさえいればすぐに対応できるんじゃないかな?と思い共有しておきます。

 ではまた。