考える:後ろへ転倒したことの反省文(2022.3.6 記)

 先日、自転車乗ってたらそれなりに強く後頭部をぶつけまして……

 この日は、あまり気分が乗らず、でも天気いいしもったいないなーって乗りに出かけて、そのためか力もあまり入っておらず、なんとなーくやってみて、なんとなーく失敗して、なんとなーく回避しようとしたら回避失敗。

 動画に撮ってたので見返してみたら、当たった後身体が跳ねるくらいの衝撃だったことを確認。思ったよりも激しい。。。
 思わず「ヘルメットさんありがとう」と独り言を言っていました。

 そういえばぶつけた瞬間に「ヘルメットの緩衝材(発泡スチロール状のあれ)ってこんなに柔らかいんだな」って思った。たぶんかなり緩衝材が凹んだんだと。
 さすがにこのヘルメットは交換です。
(この日以前に撮った動画や写真がけっこうあって、今後出す動画でもこのヘルメットを使ってることがあります。悪しからず)

 とりあえず、意識が跳んだわけでもなく、脳みそが揺れた感じもなく(たぶん)、どこにもしびれや麻痺みたいなのもない。でも相手がコンクリートだし、頭バウンドしてるしで数日間はおとなしくするという自己診断。
 で、転倒後3日経過した現在は、首にムチウチ症状くらい。
 まあこのくらいで済めば御の字と思いつつ、あとちょっとおとなしくしておこうかと思っています。

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 で、今回の転倒、どうやったら頭部をぶつけるのを回避できたかを考えています。
 回避するイメージをたくさんしておけば、また同じ状態になった時でも回避率が上がりますからね。

 そもそも今回の転倒のきっかけは、斜面から戻る際に後ろタイヤが十分に後方に運べなかったことにある。これは戻り系ではよくあることですね。

 この後ろタイヤを身体の後ろに送る動きは、”後ろ”に跳んだ瞬間『ハンドルを上半身下部に引きつけ&頭を前に入れる(上半身を前に倒す)動作』によって促すのですが、これがうまくできてないわけですね。(アブバカ の動きを参照↓)

アブバカ :後ろに跳んだ瞬間にハンドルを引きつけ頭が前に入る

 この時は「斜面に両輪をつけてからの後ろ跳び→アブバカ よりも簡単なんじゃないだろうか?」みたいなことを試していたんです。
 ですが、両輪が斜面についたことで、戻る動作が(斜面に対する)ホッピングみたいになり、跳んだ後の「後ろタイヤを後ろに送る動き(特に上半身を倒す動きの勢い)」が小さくなってしまったのかな、と考えています。

 これは、ほとんど失敗することはないのですが「そういうことがあるんだな」っていうのが今回の発見の一つ。

 斜度がもっと緩やかであれば、跳ぶ前の「身体がバイクを引き起こす動作」がもっと大きくなり、その状態からであれば「上半身の前倒し動作」は入れやすいとも考えました。またそのうちに試します。

 

 次に、失敗した後の回避に関してのこと。

 失敗して転倒するとき、怪我に繋がるのは体が持っている様々な力です。
 位置エネルギー(落下の高さ)や、勢い(慣性)による運動エネルギーなどですね。

 怪我をしないためには、これらの力を出来るだけ分散させて消費することが必要です。
 この「分散」は、身体の接触(入力部位)の範囲についてもですが、時間的に分散させてゆくことも有効です。

 時間的な分散を単純に説明すると、そのまま受ければ怪我をする「10」という大きさの「力」を、怪我をしない程度の「1」という力を1秒ごとに消費すれば10秒で消し去ることができる、ということです。

 これは範囲についても同様の考え方ですね。
 怪我をする力「10」を一点に加えると怪我をしますが、範囲を広げて部位ごとに「1」の力にしてしまえば怪我はしにくくなります。
 これのもっともわかりやすいのは刃物で、小さな力でも鋭利な刃物であれば身体に刺さりますが、当たる部分が十分な平面であれば刺さることはありません。
 ただ、人間の骨格は方向によっての強度に違いがあるので、そこは加味して考える必要があります。
(骨は、圧縮と局所的な力に弱いので、腕などの細い骨やそこにつながる関節にそのような力をかけると折れるなどする)

 この分散させる「時間」と「範囲」、両方を兼ね揃えた回避方法は「転がる」です。
 「転がる」と、力を受ける範囲を転がる面全体に広げ、力を分散させることができます。
 また、「転がる」ことで時間的にも力を分散させることができるわけです。

 

 今回も、そのように「転がって」ダメージを減らそうとしてたんですが失敗し、一番守らなくてはならない頭部をぶつけるという失態。

 なので、どうしたらよかったのかを考えてみようと思います。

 動画を見ると、僕はまず片足をつき、落ちる力を減少させつつ、腰を直接打ち付けないために背中を丸めて後ろへ転がるように倒れていき「後転」することで力を受け流そうとしていました。

 我ながらうまく腰へのダメージを回避しているなと思いますし、実際に首以外のどこにも打ち身などはありません。
 まっすぐ落ちる=「しりもち」をつくとその衝撃で腰を壊したりしますからね。(経験済み)

 ですが、その後背中が伸びていき、頭が地面に打つかる時に力を逸らすor逃すことができていません。

 これは、おそらく自転車(ハンドル)を持ったままだったため、バイクの倒れてくる勢いに上半身(腕を伝わって肩)が押されたのではないかと考えています。

 手がふさがっているので倒れる勢いを削減するような動作もできていません。(柔道の後ろ受け身では床をたたくなどして倒れる勢いを減らしますね)

 早くに失敗を察知して、自転車を離していたらこのように後頭部を打つようなことは回避できていたかもしれませんね。

 この場合、自転車を離すにしても「ただ離す」だけでは身体の上に落ちてきて受け身は取れませんし、半端に投げると地面や斜面で跳ね返って身体に絡むかもしれないので、かなり強く遠くへ突き放す必要があるように思います。

 突き放すタイミングは、空中、または後ろへ転がり始める前くらいでしょうか。
 ただ、今回はかなり転倒する動きが速いので「離すタイミングを図る」なんてことは難しそうですが、とりあえずイメージとして。

 空中で離すのであれば、両足で地面に着地できますが、後ろ向きでさらに自転車を投げたために姿勢が崩れる可能性もありますね。
 ですが、今回のように頭は打たなかったかもしれません。
(ただ、僕は足に不安があるのでちょっと避けたい)

 着地してからであれば、突き放す反力で身体を後転させやすくなるかもしれません。ただ、腕の力がかなり必要ですし瞬時にできるかはわかりません。ですが、回避イメージに入れておいても良いかもしれないですね。

 ひょっとして今回も丸まった姿勢を維持し続けていたら、自転車を「巴投げ」するような感じで離しつつ後転できたかもしれないな、とも思います。(今回はペダルから足を離しているので難しそうですが)

 あとは、自転車を無理にでも横に倒すなどして、身体の倒れていくラインから自転車をずらすという逃げ方も考えられるかもしれませんね。

 また、跳んだ瞬間に失敗を察知していれば、着地でブレーキをしもっと自転車の倒れる速度を遅くしたりできたのかも。
(今回はブレーキをしていないために自転車がすっぽ抜けるように転んでいます)

 なんだか「たら」「れば」みたいなことだらけになってきました(笑)

 

 もっと早い時点で失敗に気がついて対処に入れれば、これほど強く頭部を打つことは回避できたかもしれません。
 集中して乗っていれば早く察知できたかはわかりませんが、この日は漫然と乗ってたので察知と反応が遅かったのと、受け身にも油断があったことは確かで、これを教訓に一回一回リスクまでを織り込んで乗らないといけないな、というのが一番大きな反省点になりそうです。

 ですが、失敗後の動作についてあれこれ具体的にイメージしておくことは悪いことではありませんよね。少しでも手痛い転倒の回避率が上がれば、それだけ長く自転車を楽しむことができますから。

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 実はこの転倒の前、もっとゆるい他のことで同じように後ろ向きに倒れていて、その時は勢いもなかったのでどこもぶつけずに済んでたんですよね。

 これが、回避運動のシミュレーションとなってしまっていて、勢いが違うのに同じように動いてしまった可能性も考えています。
 要するに、この一つ前の転倒が「失敗する練習」になっていたのかもしれないということですね。

 この「失敗の練習」は、レッスンでもよく言うことで、動作に対して理解のないままむやみに回数を重ねても、できないような動きとそのイメージを身体に覚えさせてしまうことを指します。

 これはおそらく、転倒についても言えることで、転倒後の回避動作イメージをきちんとしておくことはやはり役にたつと思うのですよ。

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 以上、長々と頭を打ったことの解説というか反省文みたいなものを書いてしまいました。

 長文最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 ではまた。