→[前編]はこちらから
表題の動画の解説の続きです。
まず改めて動画全体はこちらから。
■ 前編の補足 『テープの貼り方と補強』
前編を書いたあと、布テープで再度貼り付けて何度か飛んでいたんだけど、剥がれてしまうようなので、下の写真のように補強してみた。
ボードや角材の素材によって接着力は変わるので、足りなければこの要領で貼る範囲を広げてみてください。
■ 『ホッピング』のすゝめ
前半では『前タイヤを浮かせる』テクニックである『マニュアル』などの練習でしたが、自転車が『跳ぶ』ということは後ろタイヤも浮くってことです。
でも、自転車だけ浮いても、その上に乗っているライダーの高さが変わらないとせっかく浮かせた自転車もすぐに落ちてしまいます。
ということは、自転車だけではなく『ライダー』も上に浮かないとなりませんね。
そこで、まずはライダーが跳んでバイクを吊り上げるような『ホッピング』の動作とその感覚が必要になってきます。
もし、これまでにホッピングの練習経験がないのであれば、ちょっとでいいのでホッピングを練習してみることをお勧めします。
ボードがあるので、ホッピングできなくても後ろタイヤは浮くのですが、ボードはあくまで補助。
ライダーがちゃんと”跳ぶ”ように動くために、上の動画のホッピングの『自転車を下に”踏んだ”あと、身体を上に”抜いて”次いで自転車が浮く』感覚を身につけているといいですね。。
■『ちょっとジャンプ』の解説
・3:55~:ちょっとジャンプ
さて、超単純に表現するならば、『ちょっと跳ぶ』ジャンプの動作を超単純に説明すると、前輪をあげるときの『前→後ろ』の後に『高く(見下ろす)』を付け足した感じです。
『前→後ろ→高く(見下ろす)=ちょっとジャンプ』
前タイヤ→後ろタイヤの順でタイヤがボードに当たる『タイミング』を感じる&意識することも大切。
はじめに前タイヤがボードに当たって浮き、次に後ろタイヤがボードに当たって浮き、結果的に両方のタイヤが浮く=ジャンプになります。
この『前後のタイヤがそれぞれボードに当たる(そして浮く)タイミング』には”時間的な差=ズレ”が生じます。
このタイミングの”ズレ”は、自転車が進むスピードによって変わります。
(スピードが速ければ間隔は短く、遅ければ間隔は長くなる)
このタイミングの違いは『動作の違い』にもなります。
ゆっくりの場合は、前タイヤが浮いてから後ろタイヤが当たるまでの時間が長いので、その間も前タイヤが上がることを意識するような動作になります。
速い場合は、前タイヤが上がったと思ったらすぐに後ろタイヤが当たるので、前タイヤよより素早く上向きに、そしてその動作中から後ろタイヤを当てて跳ぶ動作が必要になるわけです。
ですが、最初のうちはそんなことを考えている余裕はありませんし、できるようになったってそんなことは考えてません。
だいたい『なんとなく』『感覚』で合わせています。
ということで、これは経験や慣れで覚えていく方が楽。知識として頭に入っていれば大丈夫。
練習では、助走距離やスピードなどをあまり変えないようにし、いつも同じタイミングで動けるように練習すると良いと思います。
『ちょっとジャンプ』では、前タイヤの当たるまでは前半のコマニュアルと同様です。
つまり前タイヤがボードに当たるときの動作は『”頭”を前に出す→後ろに引く』です。
違いはその後、前タイヤがボードに当たって浮き出したら、そのままハンドルを後ろへ身体で引き続け前タイヤを浮かせ続けながら、次の後ろタイヤが『当たる』ことを『意識』します。
動画中では『当てにいく』『当てる』と表現しています。
これは後ろタイヤの当たるタイミングを『意識』してもらうためのワードです。
『前タイヤが浮いたら後ろタイヤという手順』だけのイメージだと、ボードに当たるタイミングを待てず(合わせず)にすぐ動いてしまう方もいます。
なかなかタイミングが合わないなっていう方は、後ろタイヤの『当てる』を意識してみてください。
他にも、後ろタイヤを『当てる』意識をすることで以下のことを見込んでいます。
- 当たる前に身体が上に伸びきってしまうことを抑えることができる
- 『当たる』瞬間に伸びあがるタイミングを計りやすい
二つ目の『タイミングの計りやすさ』について。
『跳ぶ』動作にもいろいろありますが、基本的には『跳ぶ』前の『準備動作』が必要ですね。
これはどんなに小さな跳ぶ動作でも、自分の力だけではなくこうした補助(キッカケ)を使って跳ぶ時にも同様です。
ですが、ボードに後ろタイヤが当たってから『跳ぶぞ!』って予備動作を始めても間に合いませんよね。予備動作のうちに走り抜けてしまいます。
キッカケジャンプで必要なのは『当たった瞬間に伸びきる(踏み切る)』なので、「そろそろ当たる!」って思いながら『当たる』瞬間に『跳ぶ』タイミングが合うように『準備動作』を行います。
この後ろタイヤの当たるタイミングは、前編の『マニュアル』などで体得できるものですから、焦らずじっくり『コマニュアル』『マニュアル』などを練習してくださいね。
前タイヤが浮いた後、後ろタイヤをボードに当て身体が伸びあがる時には『前タイヤを上から見下ろすように』します。
すでに浮いている前タイヤを『上(高く)から見下ろせる位置』に『頭』が飛び上がっていけば、頭が先導するように身体を高い位置に移動させることができるってことです。
大切なのは『上=高いところ』ってイメージを持つことで、ただ『見る』イメージだけだと前タイヤに顔の方が近づいていくような動作=ハンドルを胸にくっつけるような動作になることがあるので注意してくださいね。
このNG動作は、ヒジが極端に曲がるのですぐにわかると思います。
『高いところから見下ろす』の図↓
また、この『前タイヤを見おろす』は前タイヤを浮かすために”後ろ”に移動した身体を自転車に追い付かせることも兼ねています。
ただ『真上』に伸びてしまうと自転車だけが先に進んでしまい、後ろタイヤがすっぽ抜けたように自転車が立った状態になります。
筋力と体重のある人ならば、その状態からハンドル(自転車)を自分の方へ惹きつけた後ハンドルを前に押し出して、かっこいいジャンプにすることもできますが、ここではまず着地した時に自転車の真ん中に乗っているナチュラルなジャンプを身につけて欲しいなと思います。
身体が頭から適正な位置に伸びれば、それだけで跳ぶ『力』を得ています(質量を持った物体が速度を持って動く=力)し、自転車はボードによって上むきに跳ねるので、自転車はフワッと浮いてくれるわけです。
■『もっと高く跳ぶ』(おまけにちょっとバニホ)
・5:50~:もっと高く跳ぶ
『より高く跳ぶ』時は、ライダー自身が跳ぶために、“跳ぶための予備動作=しゃがむ”を大きくするって感じ。
そしてその予備動作のための”予備動作→最初に上に伸びる”も使います。
つまり
『前+上』→『後ろ+下(しゃがむ)』→『高く+跳ぶ』
=『高いジャンプ』
ということです。
『前+上』の『上』は『予備動作のための予備動作』
(前タイヤを上に向け続ける予備動作を含む)
『後ろ+下』の『下』は『予備動作』。
ハンドルを基準に見てもらうと、頭(顔)がどのように動いているのかがわかりやすいかも。
ハンドルに対して頭(顔)が前後に動きながら上下の動きを付け足しています。
連続写真ではわかりにくいのですが、動きが大きくなっていても自転車の進むスピード(前→後ろタイヤが当たるタイミング)は変わらないので、動作自体の動作は素早くなっています。(動画で確認してくださいね)
つまり、動作が大きくなった分、動作のスピード自体も素早く行なっているということですね。
スピードとタイミングに合わせて動く意識を忘れないでくださいね。
動作スピードが上がると、両方のタイミングを同様に意識するというのは難しくなります。
ですから、高く跳ぶ場合は後ろタイヤが当たると同時に跳ね上がる方をより意識した方が跳びやすいと思います。
この後ろタイヤが『当たる』タイミングは、マニュアルの練習で身体に覚えさせているはず。。。ですよね?
『より高く跳ぶ』の後半、『引き上げる』の時は、より強く上下の動作を意識し、『当たる』タイミングに合わせて、”板を踏む”ようにして『前タイヤを上から見下ろす』くらいの高さまで”頭から一気に”伸びあがります。
引き上げるように高く跳ぶ時には、ナチュラルで高く跳ぶ時の動作に加え、前タイヤの上がるスピードや高さを大きくなるように意識します。
前タイヤの上がるスピード・勢いが強くすることで自転車自体を上向きに動かすことになり、またその過程でライダー自身も上向きに跳ぶ動作を強めることになります。
ただ、あんまりそればかり意識していると前が上がるばかりで後ろタイヤがすっぽ抜けになるので、ちょっとずつその意識を加えていくと良いと思います。
また、上下動が大きくなる分、前後の動き幅は小さくなります。
ですからこの方法は、ある程度上下動が自由にでき、後ろに引く量が小さくても前タイヤが浮いてくる自転車向けということになりますね。
その分、上下動によって前タイヤを引き上げる必要が出てきますので、少しハンドル(=自転車)を自分の方へ引き付けるようなイメージもします。
ただ、これも強くイメージしすぎるとすっぽ抜けるので、徐々に徐々にでお願いします。
■ 全体の補足
動作全体についてですが、動作はただ『順序よく行えば良い』というものではありません。
身体自体が『引く』『跳ねる』などの現象(力の発揮)を起こすことが必要です。
それには動作のすばやさや動作の切り返しのタイミングなどが重要です。
例えばジャンプのところで『前上→後ろ下』に移動し、また『タイヤを見下ろしに頭から伸びる』時には、そのスピードやタイミングによって『反動』が大きくなります。
その『反動』を自身の身体や自転車に伝えることで、自転車はアクションを起こしてくれます。
『ちょっと跳ぶ』と『より高く跳ぶ』そして『バニーホップ』の間にある動作の違いは、この動作によって得られる『反動』の大きさがほとんどです。
それは目に見えにくいのですが、おそらくこの『キッカケ板』を使って練習をしたり遊んでいるうちに知らずに覚えていくのではないかなと思います。
そうそう『見るところ』『見方』の話を忘れていました。
他のテクニックや動作などでもそうなのですが、『見る』のは『自分が力を加えたいところ』か『自分がこれから移動するところ』です。
また、この『見る』は、ただ『目を向ける』のではなく『顔の正面をその場所に向ける』です。
そうすることで顔の角度が変わり、それにつられて上半身の方向も変化するなど全体の姿勢に影響を与え、しっかりとした動作を作っていくことができます。
ただ、あまりに先の『行くところ』に顔を向けると動作がチグハグになるので、目安は自分が『ワンアクション起こしたあとにいる場所』か『力を加えたい場所』などのその時その時で明確な目標に向けるようにします。
動作が無意識にできるのであればこの限りではありません。
またそのくらいになるまで身につくといいなと思います。
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とまあ、たくさん書きましたが、まずは動画を見ながらやってみてもらえたらいいなと思っています。
こちらの解説は、時間のある時は詰まってしまった時などに、ヒントが隠れてるかもしれないくらいで使ってもらえれば。
マニュアルやジャンプ、バニーホップについては、またそれぞれに動画を作ろうと思っていますので、そちらもまた気長に気長に、気長にお待ちください。
この動画が皆様のお役に立てたら嬉しいです。
では。