2/16-17に開催された『埼玉サイクルエキスポ』での『補助輪はずし教室』のレポートを(やっと)お送りします。
この『補助輪はずし教室』はブリヂストンサイクルさんの提供のもので、僕=おかっぴはそこに講師として呼んでいただいてます。
毎回10名で1日3回、2日間で計6回60人での実施でしたが毎回満員御礼でご参加できなかった方には大変申し訳ありませんでした。
そして参加された皆様、ありがとうございました。
自信のついた子もそうでない子も頑張ったよね。
できたのはみんなの実力。できなかったことは僕のせいです。
またこれからも楽しく自転車に触れてください。
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この補助輪はずし教室は、保護者の方も『補助の練習』として一緒に参加していただく形でおこなっています。
実施中には本人達だけではなく補助用の説明もしますので、この教室内でできなくてもまたご家庭で練習していただけます。
ちなみに説明はマイクを通して行なっているので、参加者さんだけではなく周りで見てる方にもわかるようになってます。
実際、見ていた方が帰ってからお子様に同様の練習したら1時間ほどで乗れるようになったっていう報告をいただいて嬉しかったです。(ご報告ありがとうございました!)
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僕の『補助輪はずし教室』では『自分から前に』をテーマに据えています。
教室に参加する想定年齢のお子さま達の場合、長い時間は集中できないし、短い時間の中でいろいろ詰め込むと混乱する恐れがあるし、ってことでテーマはシンプルに。
その理由は、進む自転車でバランスを取れない理由の一つに『自分も一緒に進む』意識が希薄なことがあるためです。
これは『自転車”を”動かす』意識は強くあるけれど、『自分”も”前に出る』といったことや『進みながらバランスを修正する』という感覚がまだ身についていないのではないかと考えています。
なので、最初は自転車の横に立ち自転車を押して歩いたり、ペダルを外した状態でまたがり「ダルマさんがころんだ」で遊んだりします。
「ダルマさんがころんだ」はいつもみんな楽しそうに参加してくれます。
これはつまり『目標に向かって進む』ということを遊びの中で行えるってことですね。
子どもスクールでも使ったりするんだけど、最初は確かキックバイクの体験スクール用に考えたんじゃなかったかな。
この「だるまさんがころんだ」を思いついた時、自分は天才じゃないかと思った(笑)
そのあと、自転車から降りて、自分の体だけで大きく前にジャンプしたり。
続けて交互に片足ジャンプもしたり。
『大きく前に跳ぶ』っていうことは『大きく地面をキック』をしているということ。
これをサドルに座った状態で行えば前に出る力になります。
また自分を前に出すという意識づけにもなるのではないかと。
で、このキック力とスロープを下る勢いを利用してスタートし、出来るだけ足を長く浮かして走っていく練習に移ります。
バランスを崩してしまった時にも、片足で地面を蹴って”前に出ながら”バランスを修正することが目標。
お家で練習する時にはスタート台なんてないので、補助の人が背中を押してあげてその代わりにします。(いきなり勢いよく押すとびっくりしたり怖かったりするので、あくまで本人が進むのを”減速させない”ように補助する程度。そのための前跳び体験練習です)
どんどん加速するような斜度の下り坂で練習すると、止まれなくて危なかったり、怖くてちょっとでもバランスを崩すとブレーキを掛けて止まってしまう癖がつくことがあるのであまりオススメしません。
長く足を浮かして走るためには、目(顔)を進行方向に向ける必要があります。
下を見てしまうと前に進みにくいのと、水平がわかりにくいからですね。
ただ、「前を見て」「遠くを見て」って言っても具体的にどこ見ていいのかわからないことがあります。
そういう時には”具体的な目標物”を設定するといいですよ。
今回は思いつき ひらめいて僕の共演者(ぬいぐるみ)たちを置いてみました。
一列分足りなかった所にはブリヂストンサイクルのスタッフさんだったり選手の皆さんが(笑)
直線的に走るのが目的ではなく、目的の場所まで行こうねって感じです。
ちなみにスタートの時には、頭を下げて前に出し”頭から前に出ていく”感じを強調します。実際に走ってる間もこの「頭から前に出る」を意識するとより前に進み、バランスも取りやすいようです。
頭を前に下げる=おじぎするような感じですね。
そうすると、腕が自然に曲がって力も抜けやすいのではないかな。
あと、ハンドルを腕の力だけではなく体全体でコントロールできるようになります。(これはマウンテンバイクの時にもいつもいうことですね)
最後はペダルもつけ、スタートしてからペダルキャッチしてこぐというところまで進みました。
30分強という練習時間で完璧に乗れるといいのですが、なかなかそうはいきません。
それでも多くのお子さま達がペダルを回して乗ることに成功。他のお子さまもほとんどもうちょっとってところまで進めました。
個人的には、この短時間の中で足を地面につかずに長い間走っていられることがまず第一歩ですし十分な成功だと思っています。
で、この日に乗れるようにならなかったとしても本人には何も悪いところはないんですよ。
この日の教室の内容がお子さまの”今”必要な要素に合ってなかったのだと思ってくださいね。
これはこれまで補助輪はずし教室をしてきた経験からでしかないですが、平均的な5歳児程度の理解力と体格・筋力があると比較的すんなり自転車に乗れることが多いようです。
もちろん体格や性格などの個人差がありますので、5歳になったら絶対に乗れるわけでもありません。
なので、あんまり急がずにお子さまの成長とやる気に合わせて補助輪を外してもらえたらいいなぁと思っています。
ブリヂストンサイクルさんの提供ということで、毎回チームブリヂストンサイクルの選手の方やオリンピアンの方々が一緒に行ってくださいました。
オリンピアンは藤田晃三さん、鈴木光宏さん、飯島誠さん。
チームからは、石橋学選手、黒枝士揮選手、孫崎大樹選手、平塚吉光選手。
スタッフもほぼみんな社員さん。
僕の曖昧な指示をちゃんとこなし、また参加者さんに向けてもとても親切に触れ合っていただいて楽しい空間ができたと思います。
一緒に教室を行っていただいて本当にありがとうございました。
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以上、埼玉サイクルエキスポでの補助輪はずし教室のレポートでした。
会場では他にもいろいろあったんだけど、それはまたそのうちに・・・(たぶん)
ブリヂストンサイクルさん提供で補助輪はずし教室をするのは一昨年の秋からでこれで4回目。3月も栃木県鹿沼市で開催します(すでに募集終了)
補助輪はずし教室という誰でもできそうなコンテンツで遠方まで呼んでもらえるのはとても嬉しいこと。
今後もご期待に応えられるよう僕も精進精進。