レポート:寺子屋でした!(2017年9月)

さて、遅くなってしまいましたが、9/3に開催した『寺子屋』のレポートです。
これ以上遅くなると忘れてしまう。。。

この日の『寺子屋』も多治見市喜多緑地にて。
この公園は、毎回市に許可を申請して使わせてもらっており、普段はこうした使い方をすることはできません。もう数年間、毎月開催しているので許可申請も随分こなれてきました(笑)

==

寺子屋の朝は『マウンテンバイクドリル』クラスから始まります。

この日は、その後の『個別レッスン』にも参加する方ばかりだったので、ちょっとマニアックなところをついてみました。

↑ これ一本橋の上からスタートしてそのまま障害物を『踏み越えていく』ドリル。→動画で見る
横幅狭いところからのスタートと、段差ごとの通過するところが若干ズラしてあるのがミソです。

この前日に開催した『リトルバイキング・たじみ定期会』でも行ったドリルですが、慣れてないとスタート時のふらつきってありますよね。
そのふらつきを『前に出て行く意識を強く持つ』ことに集中することで抑えることができますよっていう体験みたいなもの。幅が狭くなるとなかなか難しいですよ。

で、これがウォーミングアップみたいなもの。

続いては、斜面に作ったコースで、細かい練習をしてみました。

コース内にマーカー(目印)を置いて、それを縫うように走る練習です。
ちょっとした置き方の変化で走りやすいラインが変わったりするのが特徴。トライアルみたいなものです。
参加者の実力によって、いくつかは省いたりして難易度は調整できます。

急なターンの中で何が起きているのか、どんな力が働くのか、それに対してどうするのか、など小難しい話もするのですが、基本的にはまず体当たり的に挑戦していくのがドリルのスタイルです。

この後、逆走(登り)でも行い、最終的には上り方向でペダル回すの禁止(シーソーこぎはオッケー)で登るという若干苦行めいたこともしてみました。「すげー役に立つ!」と絶賛されましたが、実際にはわかる人にだけわかる感じの修行みたいなものです。

とまあ、こんなマニアック層向けのこともしますけど、初めてマウンテンバイクに乗る方などが参加しても、それぞれに難易度(すること)を調整して楽しくトレーニングになるようにしています。
これまで小学生も参加してくれていますしね。

毎回、課題は変わるんですけどね。
ある程度要望を事前に伝えていただけたらできるだけそれに沿うような内容をご用意しますよ。

==

さて、個別レッスンです。

個別レッスンは、参加者それぞれの『やりたいこと』に向けて一直線に練習します。
ウィリーやダニエルがしたい人もいますし、コーナーリングスキルを上げたいという方もきたりします。
僕は、それぞれ参加者の間を回りながら、その目的に向けた練習方法を示しその練習についてのコーチングを行うスタイル。僕の見ていない間は、自分で練習するか休憩時間となります。

みんなで一斉に同じことをするスクールと違い、各自の習熟に合わせて先に進めたり、体力的に難しくなった時に練習する内容を体力レベルの低いものに変更したりできるので、教える方としても満足できる方法なんですが、どうしても定員が少なくなってしまうのが申し訳ない。

この日もいろんな目的を持って参加された方々が。
ダニエル・マニュアル・段差登り・バニホ180・シーソーバランスなどなど。
自転車も、マウンテンバイクからストリートバイクとか、本気のトライアルバイクまでいろいろです。
まあ、こういうジャンルわけも難しいくらいにそれぞれが細々と特徴を持つようになってきたので、もうどうやって呼んだらいいのか悩みますね。。。

マニュアル(ペダルをこがないウィリー)練習は『前輪を上げるまで』と『上げた後のバランス』に分別されます。
細かく言えばその間を取り持つアクションもありますけどね。
これはウィリーも一緒です。

マニュアルで上げるときの動作とその理由の解説(すでにある程度できる方だったのでおさらい)とかから始まり、前輪上げた後にキープできる前輪の高さの再認識など。
前輪上げる系のテクニックで最初に引っかかる『罠』が、『前輪を高く上げよう』としてしまうこと。
フレームやポジションの関係から、それぞれの自転車で安定する前輪の高さは違い、多くの場合その自転車の持ち主が思っているよりも低いことが多いですね。
で、その前輪と自分の体や顔との距離感みたいなもので、安定が決まるってわけです。

ご自身で十分に練習していた方なので、あっという間にその辺りのコツを飲み込んでしまいました。

あとは、前輪を上げるときの動作を『立ち漕ぎウィリー』で代替する方法などもしましたね。
いろんな状態からマニュアルに入れると便利ですし、結果的に安定するようになったりもします。

静止からのこぎ上げ&ダニエル(後輪だけで立って跳ねるテクニック)の練習。

フルブレーキングからの後ろ飛びダニエルと並行して練習してもらっています。
このテクニックに限らず、コギトビ系でネックになるのは、腰を落とす動作とペダルを上げる動作の連動、または、飛び上がる動作とペダルをふむ動作の連動、です。

で、バラバラになってしまう方の特徴は動作中に『極端に腕が曲がる=腕で自転車を動かそうとする』ことで、この日はまた極端なくらいに『腕をまっすぐ』にして動くことで動作の連動ができるようになりました。
ただ、これは覚えていく中での一つの方法であって、この先にダニエルからいろんな動作をしていく時にはこれを崩す必要もあります。
様々な動作の中でのたったひとつの正解なんてものはなく、その時々の目的(動作)によって柔軟に動けるようにしていくのが今後の課題になると思います。

で、こちらもダニエルですが、今度はこぎを入れて前に進んでいく練習です。
段差などを使うと、落っこちた時に無駄にダメージを喰らいますので、多少踏み外しても大丈夫な木の棒を目印にして練習しました。

さて、マニュアルのところにも書きましたが、前輪上げ系のテクニックではそれぞれの自転車に乗って最適な前輪の高さというのは違います。
さらに付け加えると、ライダーの体格や体重によってもそれは変わってくるということです。
体重が軽かったり筋力などによってもそのバランスが変わってきます。

特に体の小さな小学生などがダニエルを覚えたての時には、体全体が後ろに倒れるような姿勢になり、なかなか前に大きく飛べなかったりしますが、それもこの体勢が原因だと考えています。

で、そうした姿勢からの脱却を図り、前に前に飛んでいく練習。
結果的に姿勢を変えた要素は『後輪の位置の意識と把握』で、後輪がちゃんと目標を踏んでいるかを自らの足の間から目で確認する意識。
ただ、実際には本人も確実に見ているわけではないのですが、そう意識するだけで姿勢に変化が現れ、しっかりを腰が落ちるようになりペダリングと飛び上がりの連動も上手くできるようになりました。

五本の棒を全部踏んでいくこともできたりして大きな成長の日となりましたね。

あ、十分に力がある大人が同じようにすると、変に猫背になったり体勢が低くなり過ぎたるすることもあるので注意ですよ。もちろん効果がある人もいます。

さて、こちら。
写真で見るとよくわからないのですが『後輪あげ→リバース→前輪こぎ上げで前進』の様子です。これにターンを加えると流れのあるムーブになります。
なかなかマニアックな連携ですが本人からの要望なので受けて立ちます(笑)

『リバース』というのは要するに『後進(後退)』のこと。

で、この『リバース』が安定してペダルをこげる位置まで戻せないと、最後のこぎ上げに入れません。

リバースが安定しないのは、自転車だけ後ろに送るようにして『自分自身』が退がっていく意識が足りなかったり、実際退がっていない(退がる自転車に乗っかっているだけ)だったりすることが多いです。

後輪の進む方向を意識したり、実際に後輪を覗き込んだりしてみて、最終的には何度か成功できるくらいになりました。

なかなかマニアックな目的で、僕自身もあまり考えずにやっていたことなので、僕自身も勉強になってしまいましたよ(笑)

==

ということで、この日の寺子屋の中で特徴のあるものをいくつかピックアップしてみました。
『後輪を意識』が何度か出てきましたが、前輪を上げる時には地面に残る後輪の意識が抜けてしまう方はそれなりにいます。
実際には地面に残る後輪に向けての動作を意識した方が、前輪のコントロールが容易になったりするんですけどね。やっぱり大きく動く方に意識が向かってしまうんですよね。

あと、よく『自転車の真ん中に乗る』『前後のタイヤに均等に力をかける』と言われることがありますが、ことアクションものについてはこれは唯一の正解ではありません。
特に低速の場合、どちらかというと、前のタイヤ、後ろのタイヤを明確に把握し、それぞれに対して動作を作るようなスキルが必要になります。

で、前後に均等に力をかけたければ、そのようにそれぞれに力をかけれるようになるといいな、と。

あとは、自分の動作自体を把握できるようになるといいなぁと思いますが、これも意識す練習をするよりは様々な動作を繰り返しながら理解を深めていくようにするのがいいのかな、と思っています。

==

ということで、今回もだらだらレポートとなりました。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。

次回の寺子屋は『10/8(日)』喜多緑地です。
ご参加お待ちしておりますよ〜。

ではでは。